攻守に柱となるPSGのキーマンは?
事実、2-1の勝ち抜け確率は54.6%であり、1-0の62.9%を下回っている。近年のCLにおける“因縁のカード”の決着をつけるこの一戦、両チームの注目ポイントを探っていく。
まず、初戦を取ったPSG。このフランスの雄は、リーグ1ではすでに2位のモナコに勝ち点23差を付けて首位独走状態ということもあり、5日の第29節モンペリエ戦では多くの主力を先発から外してこの一戦に備えた。
代わって若手を多く先発起用したこの試合ではホームで0-0のドローに終わったが、チェルシーとの重要な一戦に向けてのチームマネジメントは成功といえる。
とはいえ、まったく不安がないわけではない。PSGは、2月28日に行われたアウェイでのリーグ第28節リヨン戦で、1-2というスコアで今季リーグ戦初黒星を喫している。
この試合でPSGは60.7%という高い支配率を記録しながら、チャンスメイク数13回:5回、シュート数14本:6本、クロス本数20本:7本、1対1勝利回数15回:8回と攻撃面のスタッツで大幅にリヨンを下回っている。
このような結果となった大きな要因は、中盤で攻守に柱となるマテュイディとゲームメイクを担うヴェラッティが先発を外れていたことだろう。どれだけボールを持とうと、カウンターを未然に食い止める中盤の守備力と、パス回しを一瞬で決定機に変えるチャンスメイク能力がなければ勝利には繋がらない。
スタンフォード・ブリッジでのチェルシー戦はボールを持つ時間も少なくなるはず。より中盤のクオリティーは重要となるため、中盤を務めるであろうマテュイディ、ヴェラッティ、モッタのパフォーマンスがカギを握る。
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