対照的だった試合開始30分間
ペップもまた、BVBと同じような布陣を敷いてきた。ラーム、キミッヒ、アラバ、ベルナトの中央に、アロンソが降りて、5枚でDFラインを形成する。そしてロッベン、ミュラー、ビダル、コスタの2列目に、ワントップがレバンドフスキである。
負傷離脱中のボアテングがいないことを考えれば、積極的にロングボールを前線に入れてくる可能性は低い。キミッヒとアラバの0バックを中心に繋いでくるだろう。ポゼッションを知るトゥヘルは、「極めて高いレベルでプレーする」バイエルンに対して、速攻とカウンターを主体とするリアクション型のサッカーを選択したようだ。
ペップが「我々は最初の25分間は大きな問題を抱えていた」と言うように、序盤にBVBはバイエルンをカウンターで苦しめた。
3分、オーバメヤン、ムヒタリヤン、ロイスの3人でゴールに迫る。11分、ムヒタリヤンの一発で裏にオーバメヤンが走る。キミッヒが追い縋り、シュートはかろうじてノイアーが防いだ。また26分には、ギュンドアンが右に展開し、右サイドのオーバメヤンがゴール前のロイスに入れる。キミッヒが辛うじてクリアする。
ペップとは対照的に、トゥヘルは「最初の30分は特に素晴らしかった」と感じていた。28分には、カウンターからコスタが抜け出してビュルキとの1対1を迎える。しかしコスタのシュートはビュルキが弾く。
こうしてBVBが手応えを感じた前半だったが、後半に入ると、徐々にペースはバイエルンに移っていく。ペップは「後半はゲームを上手くコントロールした」と言う。
【次ページ】ドイツサッカーにとって良いゲームだった