対バイエルン限定の布陣
81分。ロイスに代わってラモスが入った。向かった先は左サイドだった。ワントップには、そのままオーバメヤンがいる。なぜラモスは、トップではなくサイドに入ったのだろうか。
2016年3月6日のブンデスリーガ第25節、ボルシア・ドルトムントはホームにバイエルン・ミュンヘンを迎え撃つ。勝ち点の差は5だった。2位と首位との直接対決に、ジグナル・イドゥナ・パルクは燃え盛った。
試合後にBVBの指揮官トーマス・トゥヘルは「バイエルンは極めて高いレベルでプレーする」と述べた。
「今日はディフェンスにおいて規律を保つことが重要だった。状況に応じて本当に上手く守る必要があった」
トゥヘルの、バイエルンの監督ペップ・グアルディオラに対する尊敬の念は揺るがないようだ。ドルトムントは対バイエルン限定とでも呼ぶべき布陣を敷いた。
シュメルツァー、フンメルス、ベンダー、ピシュチェク、ドゥルムの5バックに、2列目はロイス、ギュンドアン、バイグル、ムヒタリヤン、そしてオーバメヤンのワントップである。
またペップはペップで、少し変わった形だが、ドルトムントを認めている。
「もしバイエルン・ミュンヘンが存在しなかったら、BVBはドイツのチャンピオンとなっているだろう。もしBVBが存在しなかったら、バイエルンは既に優勝を決めているだろう」
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