「流れるように」「勇気を持って大胆に」
前半戦にアウェイでバイエルンと戦った際には、ボアテングから前線へのロンボールを警戒していたにもかかわらず、相手のポジションチェンジでマークを剥がされ、食い止めることができなかった。試合を通して、戦術面で後手後手に回ったBVBは、1-5と大敗する。
しかし今回は、“ペップのクォーターバック”が負傷離脱して不在であることを考えれば、バイグル、ギュンドアン、香川の中盤を中心にBVBが前半戦に見せていたサッカーで、バイエルンに挑んでも良いのではないか。
今バイエルンに、後方から正確なロングボールを蹴ることの出来る選手はシャビ・アロンソぐらいで、最近の傾向を振り返ると、ペップは0バックで果敢に繋ぎ倒してくる可能性もある。
会見でトゥヘルはペップを尊重していることも話したが、決してリスペクトし過ぎることなく、「流れるように」「勇気を持って大胆」にプレーする。もちろんプレッシングを軸とするドルトムントを相手に、ロングボールそのものを放棄することは考えにくいが、戦術的に後手に回る必要はないのではないだろうか。
負けたとしても、来季のCLが遠のくことはない。BVBの「アートと方法」を示して、バイエルン・ミュンヘンと雌雄を決する。
そうすれば、全てのファンにとって、生涯忘れられない一戦となるだろう。
【了】