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ルイス・エンリケがインタビューを受けない理由。厳格な態度とメディア受けしないキャラクター

text by リュイス・ラインス photo by Getty Images

「批判記事を読む習慣はない。医者がそう勧めてくれたから」

 ルイス・エンリケの監督就任以来、バルセロナの記者会見は以前と同じではなかった。常に単語、文章、応答にはピリピリと電気が走るようなものがあった。ルイス・エンリケは最大限に表現の自由を使いこなし、彼自身の行動をコントロールしていた。

 しかし、賢明なアリストテレスが数世紀前に「人間は沈黙の支配者であり、自らの言葉の奴隷である」と言ったように、監督とは自らが言ったことに一貫性を持たなければならない。

 彼の場合、チームのリーダーである以上、記者と相対した時は辛辣な批判に注意する必要がある。なぜならば、それは選手にとっても彼自身にとってもプラスとならないからだ。

 カンプ・ノウでシーズン初の敗戦を喫した後、ルイス・エンリケは皮肉な言葉を発した。9回のゴールチャンスがあり、ボールが4回ポストに当たったセルタ戦を振り返り、メディアに向かってこう言ったのだ。

「素晴らしい1週間が我々を待っている。シーズン初の連敗を喫してしまえば選手とクラブへの批判が強まってしまうので、次のアヤックス戦に勝つしか無い」

 それからちょうど15日後、雨の影響(試合中ずっと雨が降っていた)で引き分けたヘタフェとの試合の後、トーンが少し上がり、今まで何度か口にしていたことを繰り返した。ある記者が彼に引き分けという結果によって非難の声が強まることを心配しているかどうかを尋ねた時、ルイス・エンリケはこう答えた。

「私には批判記事を読む習慣がない。医者がずっと昔にそうするよう勧めてくれたから」

 2014年末の試合前の記者会見でもアイロニカルな応答があった。記者が彼に2014年の総評を訪ねたところ、

「今年はすごく良い1年だった。昨シーズンはセルタ・デ・ビーゴで良いシーズンを過ごし、そしてバルセロナに来た。ここはまるでディズニーランドのような場所。私は年の瀬で総評するようなことはせず、シーズンが終わった後に行う。

 それになぜ私が評価をするのか? それはすでにあなた方がしていること。できれば首位で終えたかったが、他のチームのほうが良かった。しかし、今首位ではないからと言って何かが終わったわけでもない。その時を待てばいい。まあ、あなた方の好きにすればいい」

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