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Jリーグ 9年前

帰ってきた桜の背番号「8」。新主将就任と2列目サイド起用が引き出す柿谷曜一朗の潜在能力

text by 藤江直人 photo by Getty Images

ブラジルW杯、欧州挑戦での挫折を飛躍の糧にできるか

日本代表としては2014年のブラジル戦以来、国際Aマッチ出場がない
日本代表としては2014年のブラジル戦以来、国際Aマッチ出場がない【写真:Getty Images】

 今シーズンのセレッソの理想的な布陣を突き詰める目的も兼ねた序盤戦の戦いは、同時に柿谷の可能性をも膨らませることのできる舞台と化すわけだ。

 現時点で最後の国際Aマッチ出場は、アギーレジャパン時代の2014年10月14日のブラジル代表戦。ゴールに至っては、同年6月2日のコスタリカ代表戦までさかのぼらないといけない。

 エースとして期待されながら、ブラジル大会では途中出場の2試合だけに終わった。どん底に突き落とされた状態から捲土重来を期し、体だけでなく心も強くしていくために。ヨーロッパの舞台で何も成し遂げることなく帰国したことで発生する、好奇の視線が成長への糧になると柿谷は信じている。

「僕自身がそういうプレッシャーをはねのけながら力に変えて、ひと皮もふた皮も剥けていけるように。守備の面で全員をサポートして、攻撃の面では決定的な仕事ができる選手になれるように、チームのために全力でプレーしていきたい」

 敵地で戦う6日の水戸ホーリーホックでの第2節を経て、12日のザスパクサツ群馬戦ではいよいよホーム、キンチョウスタジアムのピッチに立つ。必勝を期している戦いを経験していくごとに、バーゼル移籍前と異なる部分が柿谷のなかで大きなウエートを占めていく。

【了】

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