相手は3部なれどリーグ戦に向け手応え
相手は3部。個々の力量差は相当にあったが、アグレッシブに来ていたため流れを断ち切るのは簡単ではなかった。現にミランは、第1戦でわずか1点差の勝利と苦労している。「決勝進出が懸かっている」と、ターンオーバーを最小限に抑えて勝ちに行った監督の期待に応え、きっちり前半で勝負をつけた格好となった。
大量リードを奪った後半にも、CKがファーまで通過しアレッシオ・ロマニョーリのゴールへと繋がった。それもさることながら、この時間帯で光ったのはゲームのコントロールだ。
周囲と距離を縮めて、シンプルにパスを回す。前線との距離が開き、味方がパスを出しにくいところにすっと顔を出し、パスを呼び込んで展開を落ち着かせる。動けどパスが来なかったこれまでのことを思えば、よくここまで自分のリズムでプレーできるような流れに持っていったものである。
1列目と2列目という縦の関係になったのが奏功したのか、メネズの運動量が保たれている間は本田との良いパス交換ができていた。バロテッリも含めコンディションが上がっていないことにミハイロビッチ監督は不安を隠していなかったが、終盤戦で新たな攻撃のオプションが増えた。決勝進出という結果もさることながら、リーグ戦に向けても良い手応えを残せた一戦となったはずだ。
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