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Jリーグ 9年前

【イタリア人の視点】G大阪の新スタを知るための5つのトピック。欧州基準の“劇場”が日本サッカーの未来を変える

text by チェーザレ・ポレンギ photo by Cesare Polenghi

他クラブ・他都市もガンバと吹田の後に続くべき

 空腹時にレストランが満席なのは悲劇的だが、それだけ大きなビジネスの機会があるというポジティブな兆候でもある。スタジアムに隣接するショッピングセンターには普段より3万5千人ほど多くの客が詰めかけ、確実に大きな収益を生んでいたはずだ。

 サッカーには人を集める大きな力があることは言うまでもないが、それだけではない。雇用を生み出して地域のビジネスを振興し、経済面でプラスの相乗効果を生み出すことができる。

 栄光に満ちた万博競技場は、昨年までJ1クラブが本拠地としていた施設の中では最も見苦しいものだったということに誰もが同意してくれるのではないかと思う。今や劇的なアップグレードが実現されたとはいえ、日本国内にはまだまだ数多くの“恐竜”のような古いスタジアムが現存しており、一旦取り壊した上での改築、あるいは新スタジアムへの移転がぜひとも必要な状況にある。

 特に顕著な例はやはり広島だ。日本で最高のチームの一つが、日本で最も醜いスタジアムの一つでプレーしている。より優れたスタジアムを持つのにふさわしい都市は他にも多い(例えば湘南や甲府、その他下部リーグのいくつかのチームの本拠地など)。

 吹田スタジアムの成功がそういった共同体に向けての好例となるべきであり、全ての試合が吹田と同様の美しいスタジアムで開催されるような日本サッカーの未来へと繋がっていくことを期待したい。

【了】

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