良いスタジアムは良いサッカーを生む
この素晴らしい舞台設定の中で心配だったのは、凡戦がそれを台無しにしてしまわないかということだ。だが全くの杞憂だった。適切だと感じられたジャッジにも助けられ、ガンバもアントラーズも非常に激しさのある試合を展開し、観客は最後の瞬間までプレーに夢中になっていた。
鹿島の激しいプレーは5枚のイエローカードを生んだし、丹羽が重い怪我を負うことになったのも残念だった。それでも、Jリーグが国際舞台で競争力を高めていくためにはまさにこういう試合こそが必要なものだ。
遠藤や小笠原といった選手たちが健在な一方で、新世代の台頭が目立ったことも朗報だ。この日は特にカイオ(21歳)と鈴木(19歳)のコンビネーションや井手口(19歳)の見事なパフォーマンスなどが目を引き、日本が継続的に優れたタレントを輩出できるようになっていることが実感できた。
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