「自分の人生のプラスになるような選択したい」
今季はリーグ22戦中12試合出場(2月25日現在)とコンスタントにピッチに立っているわけではない。ただ、本人も言うように、右サイドバックで新境地を開拓しつつあるだけに、ここから終盤戦は継続的に出場できる可能性が高そうだ。
ブルサスポルも目下、勝ち点26の12位と、ベシクタシュ、フェネルバフチェ、ガラタサライのトルコ3強とは大きく差をつけられているが、中位は勝ち点が拮抗しており、7~8位は狙える範囲。今後、どれだけ勝ち星を積み重ねていけるかが勝負になってくる。
「ブルサスポルとのレンタル契約は1年なんで、今後については全く分かりません。ヘルタとの契約も2017年まであるんで、ドイツに戻ることもできる。代表とか日本での注目度とかを考えるとその選択肢も1つでしょうけど、僕自身としてはこれまで生活したことのない、言葉の違う国にまた行ってみたい気持ちがありますね。
自分の人生のプラスになるような選択をして、その環境でベストを尽くすこと。それが僕の生き方なのかなと感じています。自分自身が充実したキャリアを過ごしていれば、代表とか世間の注目もきっとついてきますからね」
こう言って笑顔を見せた細貝。プレーヤーとしても人間としても新境地に達し、これまでにない落ち着きを見せている。もちろんトルコでの活躍次第では、代表復帰を含めてさらなるステップアップの可能性が大いに広がっている。
地に足の着いた細貝が目指すのはいい意味での“緩やかな”復活劇だ。焦らず、じっくりと、しかし着実にその時を狙っている。
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