ユベントスを相手に60分までは機能
ダルムシュタット戦には3-1で勝利したが、ペップは23日の欧州チャンピオンズリーグのラウンド16、ユベントスとの初戦で再び0バックを採用する。CBのコンビは、アラバとキミッヒである。復帰したベナティアは、ベンチからのスタートとなった。
今冬から加入したばかりのタスキが、ダルムシュタット戦では失点を招いてしまい、またベナティアは復帰したばかりということもあるだろう。しかしCLの舞台で、昨季イタリア王者とのアウェイゲームに、ペップは0バックで挑んだのだ。
ボールを失わない限り失点しない。そのペップの理想を、バイエルンはユベントスを相手に、およそ60分間に渡って実現した。ビダルが後方に残りながらも、アラバ、キミッヒは積極的に高い位置を取り、ベルナト、ラームがインサイドにポジションを取り、ボールを回していく。
バイエルンは前半を、ほとんど敵陣でプレーした。前半を終えての支配率は、バイエルン:ユベントス=68%:32%となった。
そして43分にバイエルンは先制に成功する。ロッベンの右からの折り返しを、左からコスタがさらに折り返して、ミュラーが押し込んだ。1-0。55分にはカウンターから、最後はロッベンが左足でゴールに突き刺し、2-0にリードを広げる。もはや90分間を通して、0バックがユベントスを支配するかに見えた。
しかし現実は甘くはなかった。舞台はCLの決勝トーナメントで、相手はユベントスなのだ。63分、キミッヒのクリアミスを、マンジュキッチがすかさずカットしてエリア内にスルーパスを送る。ディバラがきっちりと決める。1-2。
すると流れはユベントスに傾き、さすがにペップも0バックに難しさを感じたのか、74分にCBが本職のベナティアを投入する。それでも76分にはストゥラーロに追加点を許してしまう。バイエルンは2-2のドローで、ユベントスとの第1戦を終えた。