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グアルディオラが手にした“0バック”の味。BVB戦で完結の「最も重要な週」で理想実現か

text by 本田千尋 photo by Getty Images

ユベントスを相手に60分までは機能

トーマス・ミュラー
43分にバイエルンはトーマス・ミュラーが押し込み先制に成功する【写真:Getty Images】

 ダルムシュタット戦には3-1で勝利したが、ペップは23日の欧州チャンピオンズリーグのラウンド16、ユベントスとの初戦で再び0バックを採用する。CBのコンビは、アラバとキミッヒである。復帰したベナティアは、ベンチからのスタートとなった。

 今冬から加入したばかりのタスキが、ダルムシュタット戦では失点を招いてしまい、またベナティアは復帰したばかりということもあるだろう。しかしCLの舞台で、昨季イタリア王者とのアウェイゲームに、ペップは0バックで挑んだのだ。

 ボールを失わない限り失点しない。そのペップの理想を、バイエルンはユベントスを相手に、およそ60分間に渡って実現した。ビダルが後方に残りながらも、アラバ、キミッヒは積極的に高い位置を取り、ベルナト、ラームがインサイドにポジションを取り、ボールを回していく。

 バイエルンは前半を、ほとんど敵陣でプレーした。前半を終えての支配率は、バイエルン:ユベントス=68%:32%となった。

 そして43分にバイエルンは先制に成功する。ロッベンの右からの折り返しを、左からコスタがさらに折り返して、ミュラーが押し込んだ。1-0。55分にはカウンターから、最後はロッベンが左足でゴールに突き刺し、2-0にリードを広げる。もはや90分間を通して、0バックがユベントスを支配するかに見えた。

 しかし現実は甘くはなかった。舞台はCLの決勝トーナメントで、相手はユベントスなのだ。63分、キミッヒのクリアミスを、マンジュキッチがすかさずカットしてエリア内にスルーパスを送る。ディバラがきっちりと決める。1-2。

 すると流れはユベントスに傾き、さすがにペップも0バックに難しさを感じたのか、74分にCBが本職のベナティアを投入する。それでも76分にはストゥラーロに追加点を許してしまう。バイエルンは2-2のドローで、ユベントスとの第1戦を終えた。

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