関係は冷めてもブラッターの功績を讃える
プラティニの主張によれば、受け取った金銭は、純粋に仕事に対しての報酬であった。彼の“マネー”に対する発言が潔い。
「17歳の頃から大金を稼いでいたから、これまで金に執着したことは一切ない。チームメイトのサラリーなんかにもまったく興味なかった。元来金に無頓着な人間なんだ、私は」
言ってみたいセリフである。
などと感心している場合ではないが、プラティニはブラッターに「はめられた」とはっきり語っている。
「彼は私を陥れる機会を狙っていた。FIFA会長のポストも譲る気などさらさらなかった。私にとって不利になるようなことをいつも探していた。結局自分ももろとも堕ちてしまったがね」
かつては師弟関係にあったブラッターに対して「すでに情はない」と冷めているプラティニ。しかし「彼のサッカー界への尽力は偉大だった」と功績だけは讃えている。
今後については、ひとまず賄賂の嫌疑についての最終的な処分決定を待ち、仮に覆らないようなら、何か別の事を考える、と語っている(UEFA会長の任期は2019年まで)。ただ明確なプランは一切ないらしい。
「人生はサッカーだけじゃない。家族がいて、みなが健康でいること、素晴らしいことはまだ他にもたくさんある。晩年になってまたサッカーに携わることはあるかもしれないが」
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