本田、トリノ戦でも求められるサイドの攻防
さて、そんなミランと本田に対し、トリノはどう向かってくるのか。システムは3-5-2。本田やアバーテとマッチアップする左サイドのウイングバックには、ブルーノ・ペレスが回されてくる模様だ。
本来右サイドを得意とする選手だが、同じく右サイドで急成長中の若手ダビデ・ザッパコスタも調子がいい関係から、最近の試合では左に卓越した走力を活かしたドリブル突破が武器で、技巧派のインサイドMFダニエレ・バセッリのパスや飛び出しも絡めたサイドアタックを展開してくるだろう。
彼が右で使われた場合でも、使われるのは攻撃参加が得意な左利きのクリスティアン・モリナーロ。戦術上のやり方自体には特に変化はないはずである。前節同様の連携でプレスを機能させ、アバーテに1対1でボールを取らせるような形を作りたい。またウイングバックに高い位置をとらせないため、前方からプレスを掛けるタスクも本田には求められるだろう。
そして攻撃では、うまくウイングバック裏のスペースに侵入し、ボールを引き出せばチャンスを作りやすくなる。ただ裏に出た場合、3CBの左を務めるエミリアーノ・モレッティが張り付いてくる。厳しくスペースを消し、執拗に左足のコースを消しに来るこのベテランとのマッチアップには、これまでの試合で苦労していた印象があった。
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