数字上でも本田の貢献度は立証
まずは守備。ナポリを凌駕するにはロレンツォ・インシーニエとマレク・ハムシク、そしてファウジ・グーラムが連動する左サイドをどう抑えるかが重要なポイントだったが、イニャツィオ・アバーテ、ユライ・クツカ、そして本田で形成された右サイドのトライアングルはこれをよく封じた。インシーニエにアンラッキーな形でシュートをねじこまれたものの、それ以外に崩されたシーンはほぼなかった。
インターセプト数も本田が3回、クチュカが4回、そしてアバーテに至ってはなんと9回に上った。9回のボール奪取という数値は突出しているが、これは陰ながら本田が働いたおかげでもある。
ナポリ側がボールをキープし、左のアウトサイドの選手が上がっている時、本田は中へ絞り、アバーテが空けた中のスペースを埋めた。こうして後方がカバーされ、数的均衡が保たれることによって、アバーテはサイドに流れた選手に集中して1対1で捕まえに行くことができたのだ。
本田自身も、カウンターで抜かれたら1点を食らうという場面でパスを読んでインターセプトしたり、スライディングからボールを奪ったりしている。
そしてレガ・セリエAの公式データによれば、本田のはじき出した全走行距離はチーム2位の11.554km。時速24.14km以上のスプリントで稼いだ距離も実に1.38kmに達しており、本田が守備のために精力的に走っていた様子がこの数字からも窺い知れる。