空中戦ではバイエルンが不利だが…
一方でユベントスに目を向ければ、モラタが190、ケディラが189、ポグバが188、またマンジュキッチが187と、185を超える大型の選手を多数抱えている。セットプレーやゴール前にクロスを入れられた際に、空中戦でバイエルンが不利であるのは明らかだ。
しかしこうした状況は、指揮官ペップ・グアルディオラからすれば願ったり叶ったりの状況なのかもしれない。ペップの、ボールを失わない限り失点しないという究極のポゼッションの実現のために必要なのは、屈強なCBよりも技巧派のMFだからだ。
ペップもCBの主力が不在という状況に、さほど焦っている様子もない。ダルムシュタット戦の後では「満足している。我々は良いフェーズにいる」と言葉を残した。
今季限りで退団するバイエルンでは最後となる欧州CLの舞台で、図らずともペップは理想を貫くこととなった。もちろんCBの1枚をタスキが務める可能性もあるが、もう1枚はキミッヒを使うだろう。ボールを保持して、ゲームを支配するために。
ユベントス戦では、フットボールにおける0バックという可能性が拓かれるのかもしれない。
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