実はハイブリッド型のアトレティコ
最終日に行われる2試合の1つ目はPSV vs アトレティコという「世渡り上手」vs「ハイブリッド」の一戦。
PSVは、今大会色々な意味で「世渡り上手」なチームといえる。PSVは、夏の移籍市場でFWメンフィス・デパイをマンチェスター・ユナイテッドへ2063万ポンド(約34億2700万円)とされる金額で放出した。
そして、そのユナイテッドとグループステージで激突。6試合で平均392本、107.923kmと全体の平均をやや下回る記録を出しながら、ユナイテッドを相手に1勝1分けと勝ち越し。
2位通過したことでグループステージの参加賞金1200万ユーロ(約15億5400万円)に加えて勝利給計500万ユーロ(約6億4800万円)、16強進出の賞金550万ユーロ(約7億1200万円)の計2250万ユーロ(約29億1400万円)を獲得。デパイの移籍金と合わせて約63億円超の収入を得た。
逆にユナイテッドは、545本のパスを出して111.253kmを走りながら7得点7失点。獲得した勝ち点は8で3位。グループステージ参加賞金と勝利給を合わせて1600万ユーロ(約20億6700万円)を獲得したが、デパイの移籍金との収支は約13億6000万円のマイナスとなってしまった。
対戦相手のアトレティコは、508本のパスを通して112.583kmの走行距離を記録。4勝1分け1敗、11得点3失点の好成績で首位通過を決めた。ベスト16進出チーム中、パス成功数ではバイエルン、PSG、バルサ、マドリーのトップ集団に次ぐ4位。走行距離でもベスト16ではユベントスに次ぐ2位に位置している。
また、リーガエスパニョーラにおいては23節を終えてわずか11失点。当然リーグ最少の堅守でレアル・マドリーを上回り、バルセロナに肉薄する2位。チーム力ではアトレティコが上回るといえるだろう。PSVがさらなる収入を得ることは少々難しいかもしれない。