「代表を心の支えにしながら移籍先を探していた」
「守備陣が混乱する場面も確かに多いし、ハーツ戦の後半もバタバタしましたけど、今までだったら自分たちでパニックになって墓穴を掘って勝ちゲームを負けにすることが少なくなかった。そこに対して自分は試合中にただ叫んでもしょうがない。チームメート同士で言い合ってる時はうまくなだめたりしてますね。
試合前にも『今日は失点ゼロで行こう』って話をしている。自分たちは失点が多いっていう共通意識をみんなで持つことは非常に重要。自分も自身のレベルを見せていくことが大切なので、日本人GKとしての存在感をもっともっと出していけたらいいかなと思います」と川島自身も大きな手ごたえをのぞかせた。
彼の実戦感覚はこの2ヶ月でほぼ戻ったと見て間違いない。となれば、次は日本代表復帰だろう。本人も「代表を心の支えにしながら移籍先を探していた」と語ったように、日の丸への思いは人一倍強い。2月14日にヴァイッド・ハリルホジッチ監督とロンドンで会食したことで、その気持ちに拍車がかかったという。
「海外でやっている選手はみんな心のどこかで『日本のサッカーをもっと強くしたい』と思いながらプレーしている。(ハリルホジッチ)監督が『どうしたら日本はもっと強くなるのか、勝てるのか』を、気持ちを込めて話してくれたことで代表への思いを再認識させてもらういい時間になりました。日本代表の選手たちが代表に賭ける思いは、やっぱり他の国より大きい。そこまで賭けている国の選手はいないんじゃないかとも思いますね」
熱い思いを胸に秘め、川島はスコットランドで熾烈な残留争いに身を投じている。ダンディーが奇跡を起こせるか否か。それは彼自身の仕事ぶり次第と言っても過言ではない。
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