TPOは今でも行われていると暴露
前述の通り、FIFAはTPOの禁止処分に踏み切っている。それを踏まえると、投資ファンド関連の問題解決に向け、一定の進歩が見られると評価することもできるのではないか。だがFLはそのように理解していない。
FL「カーテンの後ろ側には数多の金が流れており、実際に何が起きているかについて、FIFAはわずかな情報すらも持っていないだろう。
TPOやTPIによる取引は今でも行われていて、現在は『スカウトに関する合意』、『仲介人に関する合意』などのかたちをとり、ポルトガル、スペイン、そして南米各国で極めて一般的になっている。
ここでいう投資ファンドは、最終的な利益の受取手を隠すために国外の管財人を利用する組織とまさに同じようなことをしている。
その良い例がドイエン・スポーツだ。過去4年間、ドイエン・スポーツは秘密に包まれている。彼らはめったにプレスに語らないし、透明性に関するいかなる署名も開示していない。
彼らのTPOによる取引や秘密条項について知っている者は誰もいない。そして最も大事なのは、誰が真の投資者を誰も知らないことだ。
しかし今では我々がこのプロジェクトを開始したことで、ドイエン・スポーツとは何なのか、ようやく皆が知ることとなった。
『経済権参与についての合意』の内容は誰でも(FLで)読むことが出来るし、ドイエンのようなファンドが、資金繰りに苦しんでいるクラブに対してどのように優位に立っているのか、どのように不公平な条項を課しているのかを見ることができる。
その条項は、“高利貸行”とでも呼べそうなものだ。これらのファンドは、コンペティションとクラブの保全に関して敬意を持っていない。
こうしたファンドは第一に金融的な性格を持っており、投資の見返りを得るために、できるだけ早く選手を移籍させて利益を生み出している。このようにして、契約に関するフットボールクラブと選手間の信頼を損なっているのだ」
ドイエンのビジネスについての見解は別にして、ドイエンがプレスに対してコメントしないというFLの主張は、正しくないように思われる。少なくとも我々の問い合わせに対してドイエンは迅速に対応してくれたし、FLよりもドイエンのほうがレスポンスは早かった。