レアル・マドリーのガレス・ベイル【写真:Getty Images】
レアル・マドリーのFWガレス・ベイルの移籍に公的資金が使用された疑いがあると、欧州議会議員たちが訴えている。17日付けスペイン紙『アス』が報じた。
先日ベイルの本当の移籍金が暴露サイトのサッカー版『フットボール・リークス』により暴露され、9974万ユーロ(約128億円)だと判明した。欧州議会議員であるイギリス保守党のダニエル・ダルトン氏、同じく欧州議会議員でありスペイン政党のカタルーニャ民主集中のラモン・トレモサ氏、欧州議会経済委員副会長でありベルギー政党、新フランドル同盟のサンダー・ローンス氏がベイル獲得のための資金に公的資金が使われたのではないかと欧州委員会に調査を求めている。
マドリーが取引をしている貯蓄金庫であるバンキアは経営難に陥った2012年に巨額の緊急援助をスペイン政府に要請した。これはスペイン史上最高額の救済要請であり、スペイン政府は支援融資を行い、バンキアを部分的に国有化している。
しかしEUの一部であるスペイン政府が独断で資金の注入をすることは不可能であり、スペイン政府は欧州中央銀行からバンキアへの資金注入のための公的支援融資を受け取っている。
バンキアを救済する際の欧州中央銀行からの公的支援融資がマドリーのベイル獲得のために移籍金のための融資に使われたのではないかという疑惑が浮上している。2012年の時点で当時の欧州議会議員であるデルク・ジャン・エッピンク氏がすでにベイルの移籍についての調査の必要性を語っていた。
無尽蔵の資金力を誇るとみられていたマドリーだが、果たして本当に公的資金を流用してしまったのだろうか。
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