どのビッグクラブも必要とする異質な存在
今回の欧州視察で、5日に玉乃はイングランドに入る。玉乃が、香川にプレミアとブンデスを比較する質問をしたのは、先にイングランドを訪れていたからだった。
まずは6日にマンチェスター・シティ対レスター、7日にマンチェスター・ユナイテッド対チェルシーを観戦する。視点は、日本人の居場所はどこか、である。
「まずレスター対シティを見て、岡崎とシウバに注目して。日本人が活躍するならどこかっていうところで見て。間違いなくシウバのところじゃないと無理だと。マンUでいうとマタ。ドルトムントでいうと香川」
理由は、玉乃によれば、まずはフィジカル的な要素ということになる。そして次には、異質な存在であるということだ。
「そこに、イングランド人がいない。スペイン人がプレミアリーグに流れてきたような流れで、香川はそこに当てはまった。アーセナルにセスクが来て、アルテタが入って来たように、まさにプレミアに違いをもたらす選手として、マンUにはスペイン人ではなく香川が来たと」
そしてまた「ドイツの監督もスペイン化を目指している」と玉乃は言う。言い換えれば、今ではどのチームも異質な存在を必要としている、ということになる。
「モウリーニョだってそう。セスクを呼んだり、必ず一枚小さくて違いを生み出せる選手を呼ぶ。セスクはアーセナルの時は明らかに違った。華奢で小さくて、アーセナルで王様だった。ベンゲルが呼んでいる。必ずチームには1人必要だから。ドルトムントにとってのそれは香川。現代のサッカーは、必ず香川のような一枚を求めている」
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