ジェノア戦は2人の“相棒”が不在に
通常、左WBはディエゴ・ラクサルトが務めることになるが、前線の選手を中心に故障者が多いため一列前の左ウイングとして使われる可能性もあるという。いずれにせよ、本田には彼が張り付いてくる可能性が高い。攻撃的MFを本来のポジションとするラクサルトだが、WBの補強にチームが失敗したため急遽コンバート。もともと走力には自信のあった彼はたちまちこのポジションをものにし、今季は多くの試合で主力となっている。
その走力のある相手が本田に張り付き、プレーを消しに掛かってくるだろう。ここは連係で振り回したいところだが、右SBのイニャツィオ・アバーテや、そのアバーテと本田とともに右で三角形を作りプレーを連動させていたユライ・クツカの負傷欠場が果たしてどう響くのか。人を先にマンマークで捕まえ、パスの出し手と受け手を同時に潰す守備をどうかいくぐるのか。連係の成熟度合いが図られる。
13日の監督会見では、ミハイロビッチに監督に対し「本田にプレースキックは蹴らせないのか、足りないものがあるということなのか」という質問が飛んだ。それに対し監督は「ないのは私の足首だ」と冗談を飛ばした一方で、「本田にだっていい足首はある」とも語っていた。会見で見た限りにおいては、この部分は真顔だった。パレルモ戦では直接ニアポストヘと巻いた惜しいCKも蹴っていたが、そろそろ直接FKでのゴールも見たいところだ。
なおそのあと、元FKの名手であるミハイロビッチ監督に対し「あなたは選手たちにプレースキックを教えてはいないのか」という質問が飛んだが、そういうのもなかなか難しいらしい。「教えられたとしても蹴る際に使用するトリックぐらい。自分も現役から離れて久しいし、選手それぞれにクセがあるから教えにくい」と語っていた。
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