快勝のチームにあって最低評価。不安定なヴァラン
後半に入ると、試合のペースはさらにマドリー。2点のビハインドを背負ったビルバオは、前半と同数の10回のタックルを仕掛けながらインターセプトはわずか5回。
シュート本数とチャンスメイク数を比較すると、前半は9本(マドリー):9本(ビルバオ)、4回:7回だったが、後半からは10本:2本、7回:2回とマドリーが大きく上回る結果となった。
最終ラインから個々がボールを持ち、時間をかけて組み立てるマドリーに対してビルバオが仕掛けた“オールコートプレス”は実際に有効だった。しかし、それを90分維持するのは非常に困難であり、さらにマドリーが世界中から揃えた選手たちは劣勢を打開するだけの技術を持っている。
そんなマドリーの中でこの日、唯一不甲斐ないパフォーマンスだったのはCBのラファエル・ヴァランだった。ビルバオの同点弾となるゴールを演出する連係ミスを犯し、83分には2枚目のイエローカードで退場。
オプタのデータをもとにしたレーティングでは5.6点、パフォーマンススコア(攻撃、守備、ポゼッションでの評価)では-38点。4-2で勝利した側でありながら両チーム最低の評価を下された。
ジダン監督にとっては、チームには手応えを同胞の若者には課題を感じた一戦となったはずだ。
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