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「現時点のベストメンバー」。SB4人を起用したトゥヘル、メンバー編成の哲学とは

text by 本田千尋 photo by Getty Images

カストロとバイグルもベンチスタートに

ピエール=エメリク・オーバメヤン
31分にはオーバメヤンがミドルシュートを決めて、BVBがリードを広げる【写真:Getty Images】

 戦前にはトゥヘルが「攻守を切り替える圧倒的なスピード」を警戒したように、シュトゥットガルトはボールを奪ってからが早い。それでも前半の半ばにかけては、ボールを持つBVBのペースで試合は進んでいたが、21分、ディダビのシュートがフンメルスにブロックされたところを、ルップに押し込まれてシュトゥットガルトが同点に追い付く。1-1。

 ドゥルムはウイングのポジションに苦慮し、周囲と連係が噛み合わないところもあった。しかし29分には、左サイドでタメて、上がるムヒタリヤンにパスをする、ムヒタリヤンのクロスをロイスは決められなかったが、ドゥルムは積極的にチャンスを演出しようとした。

 31分にはオーバメヤンがミドルシュートを決めて、BVBがリードを広げる。2-1。

 シュトゥットガルト戦を前に、監督トゥヘルは「後半戦は始まったばかり。疲労を考慮する必要はない」「現時点のベストメンバーで臨む」と話した。「疲労を考慮する必要」がないのであれば、3日前に行われたブンデスリーガの第20節ヘルタ・ベルリン戦のメンバーをそのまま踏襲する可能性もあった。

 しかし、ヘルタ戦で先発したカストロとバイグルは、シュトゥットガルト戦ではベンチからのスタートとなった。そして、ヘルタ戦では90分間をベンチで過ごしたドゥルムが、本職ではない左のウイングで先発である。

 トゥヘルは「カウンターからの3、4回のチャンスを浪費した」と述べたが、後半にもBVBが再三に渡ってチャンスを演出し、89分には、カウンターからオーバメヤンが左サイドを抜け出す。折り返しをムヒタリヤンが決めて、3-1で勝利を収めた。ドルトムントは、DFBポカールの準決勝へ駒を進める。

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