左ウイングに入ったSBドゥルム
メンバー表のBVB側では、4人のSBの名前が並んだ。2016年2月9日に行われたDFBポカールの準々決勝、シュトゥットガルト対ボルシア・ドルトムント戦の試合開始前のことだ。
DFBポカールのメンバー表では、スターティングメンバーとベンチスタートの選手の名前だけが並ぶ。フォーメーションと、誰がどのポジションに入るのかは、実際にキックオフ前のピッチを見渡さなければ分からない。
BVBのスタメンに並んだ4人のSBとは、ピシュチェク、ギンター、シュメルツァー、そしてドゥルムである。シュメルツァーとピシュチェクが、左右両SBに入るであろうことは、容易に想像が付いた。ギンターも、ギュンドアンとともに4-3-3の中盤に入るのだろう。
BVBの監督トゥヘルは、これまでそうした起用法を用いている。シュメルツァーとピシュチェクが、SB以外のポジションを務めたのを見たことがない。
では前線の3枚がムヒタリヤン、オーバメヤン、ロイスという、いつもの3人であれば、“4人目のSB”ドゥルムは、インサイドハーフに入るのだろうか。ドゥルムの行方が、イマイチ読めなかった。
フタを開けてみれば、ドゥルムのポジションは、左のウイングだった。ムヒタリヤンが、左のインサイドハーフに入る。
試合は開始早々の5分に動く。ムヒタリヤンがエリア内の右のオーバメヤンにパスを送る。オーバメヤンがゴール前に入れたボールに、ギュンドアンは中央で合わせることは出来なかったが、ファーサイドでロイスが合わせた。1-0。