始動後いきなり大誤算。外国人ストライカーの獲得は急務
先月のチーム始動直後、最悪の知らせが飛び込んだ。昨季から続いていた負傷が癒え、トレーニングに復帰していたラフィーニャが右ひざ前十字じん帯損傷を負ってしまい今季終盤まで長期離脱することが決まった。
得点力アップのキープレイヤーとして期待は大きかっただけに、離脱はあまりにも大きな痛手だ。横浜FMは外国人枠をひとつ空けているが、前線で圧倒的な存在感を放てるストライカーを確保しなければ厳しい戦いを強いられるに違いない。
その他のポジションでは若手への投資が目立った。昨季特別指定選手として登録されJリーグ初ゴールもあげている大卒の富樫敬真や、松本山雅で異彩を放った前田直輝、ユースで10番を背負っていた和田昌士といった即戦力になる可能性を秘めた有望株もいる。
ベテラン中心のチームから若返りを図る意味も含まれているのだろうが、アデミウソンや藤本淳吾といったパフォーマンスを計算できる選手を失ったことを考えれば、戦力収支はマイナスといえるだろう。
今年も中村と中澤がチームの中心となり、他のメンバーが周りを固める形になるのは想像に難くない。だがこれを今後何年続けられるのか、という疑問は常につきまとう。若手のブレイクに期待しなければ好成績を期待できない危機的状況だ。
現状でチームの総合力は中位クラスの域を出ない。それも中村や中澤の力あってこその地位。劇的に状況を変えるには、やはり軸となれる外国人ストライカーの獲得しか想像できない。シティ・フットボール・グループの力を借りて連れてこれる選手にも限界はあるのだが…。
【次ページ】補強面と総合力それぞれの診断結果