2015年も堅守は健在。一方攻撃は迫力不足を露呈
34試合で45得点32失点。この数字が意味するところは守備の堅さだろう。2年連続で全試合フルタイム出場を成し遂げた鉄人・中澤が中心の守備を崩すのは困難を極めた。一方、チーム内に二桁得点を挙げた選手がいなかった攻撃はあまりにも迫力に欠けていた。
モンバエルツ監督はシーズン終盤、攻撃力不足で勝ちきれなかった試合の多さを嘆いた。エースとして期待されたラフィーニャは故障続きで、アデミウソンも純粋なストライカーでないことは明白。年間を通して攻撃の形を作り出せず、最後まで消化不良に終わっている。
中村俊輔という強烈な“飛び道具”が健康体であれば…と悔やむも、ベテランにすべてを託すのは無理があった。チーム全体として選手層が薄く、主力が欠場した際の穴埋めが十分とは言えない。
新監督の掲げる連動性を活用したスピーディなサッカーを実現することはできなかったが、徐々にスタイルが根付き始めている。2ndステージの10戦無敗もしっかりとした守備から攻撃に移る一連の流れがうまく噛み合ったからこそ成し遂げられた。しかし要所で勝ちきれない力不足も事実。モンバエルツ監督2年目の今季こそ、逃し続けたリーグタイトルに挑む。