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バルサの持つ「悪いなりにも勝ち切る」王者の資質。辛勝の3戦が示した真の強さ

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

王者バルサを上回った最下位レバンテ

 レバンテのスタッツを見ると、全31回のタックル中16回が中盤でのもの。ロングボールは59本を数え、全体の約22%もの割合を占めた。

 実際に、このプランはかなり有効だったといえる。特に前半の45分間、バルセロナは中盤を封じられたことで前線にボールが渡らずMSNが放ったシュートはメッシ0本、スアレス1本、ネイマール2本の計3本に封じられた。

 さらに守備面でもレバンテの左WGホセ・ルイス・モラレスや右WGデイヴェルソンのスピードに苦しめられ、37分にはカウンターから放たれたモラレスのシュートが枠に当たったことよって外れるなど、あわや失点のシーンも見られていた。

 チーム全体を見ても、シュート数7本(レバンテ):6本(バルサ)、チャンスメイク数6回:2回、1対1回数6回:5回と攻撃面での決定的な部分のスタッツではレバンテが上回る結果となっていた。

 昨年末にはアジアを圧倒した広州恒大、アルゼンチンの名門リーベル・プレートを圧倒的な強さで叩きのめしたバルセロナを相手に、最下位のレバンテでさえも対抗する術を持ち合わせている。もちろん今はバルサの調子が下降線にあるとはいえ、リーガのレベルの高さを証明している。

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