2人の選手が本田に立ちはだかる
左サイドで出た場合、本田の前にはシルバン・ヴィドマーが立ちはだかることになる。リヒトシュタイナーの後継者ともいわれているスイス人のウイングバックで、今冬の移籍期間でもインテル移籍かとの噂が登った人物だ(クラブは否定している)。スピードを活かした縦への走り込みを武器とする攻撃的なアウトサイドだが、屈強な体格を活かした守備もなかなかハードだ。
一方で中に絞れば、右のインサイドMFバドゥがプレスを掛けてくる。今季は調子に波があるものの、戦術眼と身体能力の高さを活かしたプレスは非常に強力。ボールを狩ろうと、相手のボールホルダーには積極的に喰らい付いてくる手強い選手だ。
この通りに、フィジカルと走力のある相手が今回は襲い掛かってくる。サイドのスペースに出ようとすればウィドマーがいる。空中戦も強いので、ハイボールを上げてパワープレーで起点を作るのも難しい。しかしピッチの内側ではバドゥが体を寄せてボールを奪おうと狙ってくる。ここで本田はチャージに耐え、なおかつスペースを捻出できるかどうかが問われることになる。
ただ、指揮官が相手を戦術的にやり込める達人であることもまた厄介だ。ステファノ・コラントゥオーノ監督は、果たして本田をどう研究し、やり込めようとしてくるのか。
「我々は集団のコンパクトな結束を武器に戦う。明日はミランにも大いに汗をかかせてやりたい」と語り、組織的な動きに基づいたハードワーク主体のサッカーをすでに予告している。
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