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Jリーグ 9年前

データが提示する厳しい現実。Jリーグの試合に“迫力”がない理由【データアナリストの眼力】

シリーズ:データアナリストの眼力 text by 海老沢純一 photo by Getty Images

スプリント回数、走行距離とも平均以下で優勝した広島

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図2:J1 2015シーズンのスプリント数、走行距離を図示化したもの。縦軸がスプリント数、横軸が走行距離。十字の線は平均を示す。

 次に、図2は同様の図のJ1・2015シーズン版となる。ここでもまず注目したいのは、チャンピオンチームのサンフレッチェ広島。広島は、バイエルンと同じようにスプリント回数、走行距離ともに平均以下という結果になりながらも年間を通して最多得点・最小失点を記録している。

 とはいえ、広島はバイエルンのような完全なポゼッションスタイルではない。2015年の平均支配率は50%であり、守備時には5バックで受身に回ることで相手を守備網にはめ、相手を“いなす”スタイルでポゼッションとカウンターを使い分けている。

 一方で昨季の平均支配率トップ3を見ると、浦和レッズ(58.9%)、川崎フロンターレ(57.3%)、柏レイソル(55.6%)となっている。そして、この3チームはやはり走行距離で平均以下の数字だった。

 また、ガンバ大阪と鹿島アントラーズに関しては、平均支配率で50%を越えながらスプリント回数と走行距離でも平均以上の数字を出している。この2チームはボールを持ちながらも選手がよく走るダイナミックなスタイルといえる。

 そして、湘南ベルマーレや松本山雅がスプリント回数、走行距離ともにトップクラスの数字となっているのはイメージ通りだ。

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