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ビザ取得に時間がかかった川島永嗣。英国の労働許可証取得条件とは?【弁護士が解説します】

サッカーの世界ではピッチ内外で複雑な問題が発生する場合があります。サッカーのルールで解決することもありますが、法的な解釈が必要な場合も当然あります。専門家はどのように解釈するのでしょうか。弁護士の方々に優しく解説してもらいます。

シリーズ:弁護士が解説します text by 簾田桂介 photo by Getty Images

イギリス政府が導入するポイント制

川島永嗣
ダンディー・ユナイテッドの川島永嗣【写真:Getty Images】

 現在スコットランド1部のダンディー・ユナイテッドに所属するGK川島永嗣選手。先日のキルマーノックとの試合ではリーグ戦初白星を挙げ、今後の活躍も期待されるところですが、川島選手の移籍については、ビザ(労働許可)の取得に時間がかかり、チームへの参加が遅れることとなりました。そこで今回は、イギリスにおける外国人サッカー選手のビザの取得について解説します。

 欧州経済領域(European Economic Area)およびスイス以外の地域の者が、イギリスに6ヶ月以上、労働目的で滞在する場合、イギリス政府からビザの発給を受ける必要があります。イギリス政府は、ビザ発給の審査にポイント制を導入しており、ビザの発給を受けるためには、一定のポイントを取得する必要があります。

 また、ビザの種類は、労働者の属性に応じていくつかの階層(Tier)に分かれており、それぞれの階層によって、ポイント取得のためには異なる条件が要求されます。サッカー選手としてイギリスに滞在する場合、第2階層(Tier 2)または第5階層(Tier 5)のビザの申請を行うこととなります。以下、取得の条件を解説していきます。

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