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ブレることなきトゥヘルの哲学。冬の移籍市場、不動の姿勢は来季CLを見据えた布石

香川真司の所属するドルトムントは、冬の移籍市場で新戦力を獲得することはなかった。しかし、それはトーマス・トゥヘル監督の意向でもある。来季CLを戦うための土台固めとなる今季は、目先の強化ではなく長期的な視野でのチーム作りを目指している。

text by 本田千尋 photo by Getty Images

U-19からの昇格、負傷者の復帰で磐石の布陣に

トーマス・トゥヘル
トーマス・トゥヘル監督【写真:Getty Images】

 監督トーマス・トゥヘルの哲学に、ブレるところはないようだ。今冬の移籍市場は、2016年2月1日の18時にクローズした。

 ボルシア・ドルトムントでは、ヨナス・ホフマン(ボルシアMGに移籍)、アドナン・ヤヌザイ(マンチェスター・ユナイテッドにレンタルバック)、パスカル・シュテンツェル(SCフライブルクにレンタル)といった選手たちが出て行く一方で、新戦力の獲得はなかった。

 候補として、マインツ所属のユヌス・マリ、アトレティコ・マドリー所属のオリベル・トーレス、オサスナ所属のミケル・メリノといった名前が上がったが、実現には至らなかった。

 しかし、BVBのミヒャエル・ツォルクSDは、このような状況に対して悲観することはない。1日付の『キッカー』誌に、次のようなコメントを残した。

「クリスティアン・プリシッチとフェリックス・パスラック並びに、今や復帰する長期離脱者のエリック・ドゥルムとヌリ・シャヒンがいることで、我々は少なくとも前半戦と同様のメンバー編成を組んだ」

 ツォルクSDとすれば、U-19から昇格したプリシッチとパスラックと、1月30日付のインゴルシュタット戦で先発出場したドゥルム、さらに時期は明確ではないが、復帰に向けて進んでいるシャヒンがいることで、前半戦と遜色のないメンバーを編成することが出来たと考えているようだ。

 3日付の『シュポルトビルト』誌は、今冬の移籍市場を終えてのBVBのメンバー編成について「定められた目標(リーグ戦で2位、1つのタイトル)を達成するために十分な強さである」と記している。

 つまり、ツォルクSDとしても、ドルトムントにとって今季の最大の目標である「来季のチャンピオンズリーグの出場権の獲得」を考えた場合に、「我々は少なくとも前半戦と同様のメンバー編成を組んだ」ということになるのだろう。

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