欧州組か国内組か、リオ世代のみで挑むべきか
しかしながら、岡崎ら欧州組を招集する場合、所属クラブの理解と協力が求められる。7~8月のシーズン開幕前の準備期間に合流できなければ、戦力外と見なされるリスクもあるし、コンディション的にも難しくなる。
ロンドン五輪で前向きなインパクトを残した吉田は大会直後にサウサンプトン移籍が決まり、新天地で瞬く間に定位置を獲得することができたが、そういう例は稀かもしれない。
今季後半に長友、岡崎らがクラブで絶対的な地位を確立し、指揮官も変わらなければ、リオ五輪参戦への希望は膨らむが、なかなか見通しが立てづらいのが実情ではある。
このように欧州組を呼ぶにしてもハードルは高いし、国内組に白羽の矢を立てるにしてもエース級の離脱を各クラブは歓迎しないだろう。ならば、完全にリオ世代の強化と割り切って、彼らだけで挑むという手もある。
果たしてどれがベストな選択肢なのか。日本サッカー界の今後を大きく左右する重要テーマだけに、慎重な判断が求められる。手倉森監督と協会は的確な判断を下さなければならない。
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