18人に絞られる本大会登録メンバー
1月の2016年AFC・U-23選手権(カタール)でイラクを下してリオデジャネイロ五輪出場権を獲得し、さらに決勝で韓国を撃破してアジア王者に輝いたU-23日本代表。
「次は前回の2012年ロンドン大会で取れなかったメダルを目指す」とキャプテン・遠藤航(浦和)も力強く語っていただけに、手倉森誠監督以下、チーム一丸となって勝ちに行くつもりなのは間違いない。
今回アジアで頂点に立ったとはいえ、ユース年代で世界大会に出られず、大舞台で勝つことの厳しさを知らないリオ世代にとって、五輪本番での勝利体験が今後への大きな弾みとなるのは間違いない。
実際、ロンドンで戦った清武弘嗣、山口蛍(ハノーファー)らも3位決定戦まで戦った貴重な経験を糧にA代表へステップアップした。リオでの躍進がA代表の底上げ、2018年ロシアワールドカップの成功へとつながれば、日本サッカー界にとっても理想的と言えるだろう。
そのために、考えなければならないのが、オーバーエイジ枠を使うべきか否かという点。五輪本番の登録メンバーはアジア最終予選より5人少ない18人。オーバーエイジ枠3人を使うとなれば、リオ世代は15人に絞り込まれる。それをどう考えるかは判断が分かれるところだ。
過去5回の五輪代表を見ると、96年アトランタと2008年北京は23歳以下のみの構成で、2000年シドニー、2004年アテネ、2012年ロンドンはオーバーエイジ枠を使用した。
ただ、北京の時は反町康治監督(現松本山雅)が遠藤保仁(G大阪)と大久保嘉人(川崎)を呼ぼうとしたが、大久保はクラブ側から拒否され、遠藤は病気で出場が叶わなかった経緯がある。「オーバーエイジを使って勝ちに行くべき」というスタンスがこれまでの日本サッカー界には根強かったようだ。