攻撃陣の破壊力は抜群。目指すは日本での“ユベントス・モデル”構築か
今季の補強における2つのポイントは過密日程を戦い抜けるだけの戦力拡充とJ3に参戦するU-23チームの強化だった。
1つ目に関しては大成功と言えるだろう。昨季の主力クラスで退団した選手はほぼおらず、レンタル復帰組も多くいる。さらに横浜F・マリノスで猛威を振るったアデミウソンを引き入れ、パトリックや宇佐美とともに構成する攻撃陣の破壊力はJ屈指へと飛躍した。
一方で若手への投資も欠かさない。高校サッカーや大学サッカーで名の知れた逸材に加え、ユースからの昇格組にも将来が楽しみな才能が揃っている。もはやJ1とJ3で完全にチームを分けてもそれぞれでしっかりと結果を残せるだけの陣容だろう。
U-23チームをJ3に参戦させた初年度で結果を残せば、日本中の若手がG大阪入団を目指してプレーするかもしれない。そして日本中の才能を囲い込むことで、選手の供給に困らず安定した好成績を期待できるユベントスのようなビッグクラブ化も夢ではない。
新スタジアムで迎える“改革元年”。G大阪はトップレベルでのタイトルだけでなく、長期的な目線で未来を見据えた育成プランのもとにチーム強化を始めている。
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