“ブンデス経由プレミア行き”が今後のトレンドに?
少し脇道に逸れるが、後期開幕戦において使用されたブンデスリーガ全9スタジアムの収容率は83%である。シャルケ、ハンブルガーSV、ボルシアMG、ケルンに至っては100%を記録しており、依然として高い観客動員数を誇っている。
ザルツブルグからボルシアMGにレンタルで加入したマルティン・ヒンターレッガーのように、満員の観衆に惹かれてブンデスリーガにやって来る者もいるようだ。逆に言えば、客寄せパンダとしてのビッグネームを獲得する必要はないということでもある。
このように安定して穏やかなウインターブレイクとなったブンデスリーガだが、来たる夏の移籍市場では、再び動きが活発化しそうである。現在リバプールの監督を務めるユルゲン・クロップは、ボルシアMGのグラニト・シャカ[2000万ユーロ:約26億円]、シャルケのジョエル・マティプ[1400万ユーロ:約18億円]の獲得を狙っているとされる。※[]内は移籍市場専門サイト「トランスファーマルクト」による市場価値の額
シャカは「プレミアリーグは、もうずっと僕の夢だった。フットボールを始めたときからのね。いつかその願いを果たすつもりだ」と話している。こうしたイングランドに対する憧憬を持つ者は、ブンデスリーガに少なくないだろう。昨夏の移籍市場の傾向を見れば、なおさらのことだ。
シャカは、2012年にFCバーゼルからボルシアMGにやって来て、選手としての価値を高めた。こうした“ブンデス経由プレミア行き”という流れは、来夏でも1つのトレンドとなりそうだ。
バイエルンでグアルディオラの後任を務めることが決定しているアンチェロッティ次第では、マリオ・ゲッツェ[4500万ユーロ:約59億円]もイングランドに渡る可能性があるとする見方もある。
果たしてブンデスリーガの立ち位置は、ヨーロッパの中で今後どのように変化していくのか。15/16シーズンの冬は、嵐の前の静けさとも言えるのかもしれない。
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