オフ期間に2ヶ月差が生じる可能性
もっとも、11月3日に最終節を設定したことで「あちらを立てればこちらが立たぬ」事態が生じることとなる。
まずはクラブ間でオフの期間が大きく異なる点だ。セカンドステージを終えた時点でチャンピオンシップ進出を逃し、天皇杯でも敗退しているクラブは11月4日からシーズンオフに入る。元日に行われる天皇杯決勝に駒を進めたクラブとは、実に59日間もの差が生じることになる。
この点に関しては、村井チェアマンも「すべて(の要素)を入れようとするとなかなか難しい」と、苦渋の決断であることを明かしている。
「一部のクラブしか、ACLにもチャンピオンシップにも出られません。多くのクラブが11月3日にリーグ戦を終了するということで、大概のクラブの問題も同時に存在することになります」
次に秋以降のスケジュールに空白期間が多くなる点だ。国際Aマッチデーとナビスコカップ決勝が続く関係で、セカンドステージは10月1日から3週間中断する。同じく11月も国際AマッチデーとACL決勝が入るため、チャンピオンシップ1回戦と準決勝が中16日の日程で組まれている。
最後は営業面における過密日程だ。浦和レッズとガンバの顔合わせとなった昨シーズンのチャンピオンシップ準決勝は、会場となった埼玉スタジアムに空席が目立った。前売りチケット開始が準決勝の2日前となったことで、試合開催が十分に告知されなかったことが原因のひとつだった。
今シーズンもセカンドステージ最終節とチャンピオンシップ1回戦の間隔は中2日。チケット販売のための周知徹底の面で懸案事項は残されたが、同時に注目されるのは、チャンピオンシップに4クラブないし5クラブが進出しなければ1回戦は開催されない点となるだろう。
2ステージ制で開催された全12シーズンを現行のチャンピオンシップ開催方式のもとで照合すると、3クラブ進出が10回、4クラブ進出が2回、5クラブ進出に至ってはゼロとなる。
実際、昨シーズンもガンバ、レッズ、そして優勝したサンフレッチェ広島の3クラブだった。つまり、かなりの高確率で3クラブによる開催、要するに11月23日の準決勝からチャンピオンシップがスタートすることになる。19日間の余裕があれば、チケット販売を含めた告知徹底が可能となるはずだ。