多くのスロベニア人選手がプレーするJリーグ。国際化が示す意義とは
近年のJリーグでは、多くのスロベニア人選手がプレーしている。千葉から大宮に移籍したネイツ・ペチュニク、横浜FCにはデニス・ハリロヴィッチとロク・シュトラウスが所属している。昨季の名古屋ではノヴァコビッチもプレーした。
「ノヴァコビッチたちと代表に帰ったとき、他のチームメイトに言っているのはJリーグは非常に良いリーグだということだ。僕らが話すことは良いことだかりなんだ。だから、今では多くのスロベニア人選手が日本に来たがっていると思う」
ズラタンはそう続けた。そして、ペチュニクも大宮移籍の際にはズラタンの発言の答えとなるようなコメントを残している。
「3年前、同じスロベニア人であるベルデニック監督、ズラタン選手、ノヴァコビッチ選手が共に所属しており、Jリーグで最初に応援したチームが大宮でしたので、このクラブでプレーできることはとてもうれしいです」
この2人のスロベニア人選手の発言には、どこかリンクする部分があると思う。外国人選手がJリーグで活躍することで、その選手を通じて母国のサッカーファンあるいは選手間でJリーグの知名度が上がり、日本でプレーしたいという選手が現れるかもしれない。つまり、良い外国人選手が良い外国人選手を呼ぶというサイクルが生まれるということだ。
現に、彼らの発言の通り、スロベニア人選手の間でJリーグの知名度は確実に上がっている。“国際化を歩む”ということは、Jリーグに優秀な外国人選手を連れてくるだけでなく、世界各国にJリーグの名前を広め、リーグ全体をさらにひとつ上のレベルに押し上げることにもつながるのだ。
「スロベニアは遠い国だから」。ズラタンはそう言っていたが、日本と彼らの距離は、確実に近づいている。
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