“国際化”を歩む近年のJリーグ
2016年のJリーグも各チームが新体制を発表し、来たる2月の開幕戦に向けてシーズンの始まりを感じさせている。
2ステージ復活2年目となる今季もいまだ馴染み切れないレギュレーションに議論の声は挙がりつつも、ある点においてJリーグは確実に進歩を遂げている。それは”国際化”だ。
10年程前のJリーグでプレーした外国人選手といえば、ブラジル人と韓国人がほとんどだった。彼らがJリーグに残した功績は多大なものがあるが、どこか多様性に欠けている感は否めなかった。
それが、ここ2~3年の間で大きな変化の兆しを見せている。2年前にはウルグアイ代表として南アW杯MVPと得点王に輝いたディエゴ・フォルランがC大阪にやって来たのを筆頭に、磐田にはプレミアリーグでのプレー経験もある元イングランド代表のジェイやポーランド人のカミンスキー、FC東京では昨季カニーニ(イタリア)、ネイサン・バーンズ(オーストラリア)、サンダサ(スペイン)、ブラダ・アブラモフ(セルビア)といった選手がJリーグでプレーした。
清水にもカナダ代表のヤコビッチ、オーストラリア代表のミッチェル・デューク、今季は広島に移籍した元ナイジェリア代表のピーター・ウタカもいる。
そして、その流れは今季も途絶えることはなかった。千葉はパラグアイ代表のエドゥアルド・アランダを獲得し、名古屋にはオーマンとシモビッチという2人のスウェーデン人が加入した。
Jリーグとしても近年は東南アジア諸国とのパートナーシップ契約締結に力を入れており、今季は横浜FCにグエン・トゥアン・アイン、水戸にはグエン・コンフォンの2人のベトナム人がプレーすることになる。
もちろん、ここ2~3年でプレーした外国人選手は彼らだけではなく、枚挙をすればいとまがない。今季はJ1で13ヶ国、J2では11ヶ国の外国人選手がプレーすることになる。いまや、Jリーグはあらゆる国籍の選手がプレーできる可能性を秘めたリーグになりつつあるのだ。