藤田のぞみはU-20日本代表の主将を務めた【写真:Getty Images】
浦和レッズレディースは16日、MF藤田のぞみの現役引退を発表した。2012年のU-20女子W杯では”ヤングなでしこ”と親しまれたチームの主将を務めたが、23歳でスパイクを脱ぐことを決めている。
所属クラブでもキャプテンを任され、チームの中心として期待されていたが2014年から長期間欠場が続いていた。藤田はその間オーバートレーニング症候群と診断され、満足に練習すらできない状況だったことを明かしている。
2014年シーズン開幕ごろから体調不良が続き、同年7月にオーバートレーニング症候群と診断された。その後休養を経て2015年シーズン開幕に合わせて徐々に復帰への道を歩んでいたが、再び症状が悪化し、昨季は全くプレーしていない。浦和L在籍6年間で公式戦通算75試合に出場し5得点を記録していた。
引退に際し藤田はクラブ公式サイトでコメントを発表し、「厳しいシーズンだったにもかかわらず、チームの力になれなかったこと、また応援してくださる方々の期待に応えることができず、大変申し訳なく思っています」と謝罪の言葉を述べた。
そして「レッズレディースの一員としてなでしこリーグで戦う以上、シーズンを通して日ごろのトレーニングも含め、全力で日々過ごさなければならないと思っています。私はこの2シーズン、やりきることができず、力になれませんでした。そして、現在の回復状況も含め、引退を決断しました」と今回の現役引退に至った理由を説明している。
「2010年から6年間レッズレディースでたくさんの尊敬する先輩や最高のチームメートとプレーできたこと、熱く温かいファン・サポーターのみなさんの応援の中でプレーできたことはとても貴重な経験でした。また監督をはじめ、チームスタッフ、クラブ関係者、そしてパートナー企業のみなさま、手厚いサポートで支えてくださり、感謝しております。今までのサッカー人生で出会ったすべての方々、本当にありがとうございました」
チームメイトを始め、サポーターや関係者への感謝を述べた藤田は「決して格好の良い終わり方ではないですが、小さいころからあこがれていたこのチームでプレーできて幸せでした。これからは一人のサポーターとして浦和レッズレディースを応援していきます」と別れの挨拶を結んでいる。
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