ミランの10番は「外国人選手」のもの
背番号10番を背負う外国人選手たち【写真:Getty Images】
ミランの背番号10番は「イタリア人のためのもの」ではない。ジャンニ・リベラを除いて背番号10番を背負ったのは全て外国人選手であり、西ヨーロッパ、東ヨーロッパ、アフリカ、アジアと様々な地域の選手が担っていることが分かる。
また、ミランにおいて意外にも南米の選手が背番号10番の象徴となったことはない。とりわけ多くのブラジル人選手が活躍してきたクラブではあるが、カカが10番を受け取らなかったことで同番号は「その他の国の選手」のものとなったようだ。
一方で、ミランにおいて背番号10番以上に重要な番号が2つ存在する。背番号3番と背番号6番だ。
この2つの番号は偉大な2人のカピターノが背負った番号であり、永久欠番となっている。6番を背負ったフランコ・バレージと、3番を背負ったパオロ・マルディーニである。
両選手はともにDFとしてプレーし、ともにキャリアの全てをミランに捧げた。ミランは伝統的に「イタリア人が後ろを固め、外国人選手が攻撃を担う」といったメンバー構成で戦ってきた。母国のファンにとって、10番は「助っ人」へのリスペクトの象徴として機能しているのかもしれない。
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