EL出場権が懸かるミラン、本田は貢献ぶりが問われる試合に

　もっとも、カルピは難敵である。戦力的には劣るにもかかわらず、球際の激しい守備と迫力ある縦への速攻を見せ、12月7日のリーグ戦での対決（本田は出場せず）ではミランを大いに苦しめた。その後彼らは調子を上げ、4試合で2勝1分1敗。1敗はユベントス戦だったが、リードを許すも最後まで食い下がり、2-3というスコアで終えた。

　残留を優先しなければならないクラブの宿命か、サン・シーロには主力の何人かを温存する模様と伝えられている。しかしチームの基本戦術は変わらないだろう。ゾーンを固く敷きプレスを狙う相手を、ポゼッションでどう広げていくか。この3試合でミランがやってきたことの真価と、本田の貢献ぶりが問われる試合となる。

　これに勝てば、準決勝の相手はセリエBのスペツィアもしくは3部レーガ・プロのアレッサンドリアの勝者だ。彼らに敬意は払わなければならないが、ミランは決勝まで有利に進めて、リーグ戦の行方がどうなろうと最低限ヨーロッパリーグ出場権の獲得は視野に入る。

　当然敗れればご破算となるばかりか、ミハイロビッチ監督も解任されるとの噂が強い。そうなると今度は、本田もせっかく定位置を取りかけたところでまたアピールのやり直しになるだろう。やはり、カルピには勝たなければならない。

　ルイス・アドリアーノの放出のニュースに関し「先に売るのは本田とかだろうが！」という声もイタリアのネット上では強かった。ホームで結果を出してサン・シーロの空気を少しでも変えたいところだ。

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