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セリエA 9年前

本田は指揮官の信頼を獲得したか? 新加入“元10番”との先発争いの行方を分析する

text by Keiske Horie photo by Getty Images

ミランが持つ3つの可能性

 右サイドハーフとして指揮官の信頼を高めている本田だが、可能性を考慮するべき事柄が3つ存在する。それは、「新戦力の加入」「ミハイロビッチ監督の解任」「布陣の変更」だ。

 端的に言ってしまえば、噂されているラツィオのMFアントニオ・カンドレーバといった強力な右サイドハーフの選手が加入してしまえば、本職ではない本田に勝ち目はないといっても過言ではない。あくまで、本田はベターな選択肢というのが実情だ。しかし、現在のミランにはカンドレーバレベルの戦力を獲得する可能性は非常に低い。

 また、ミハイロビッチ監督が解任されてしまえば、先発争いは再び一からのスタートとなる。現時点では後任候補として下部組織のクリスティアン・ブロッキ監督の昇格が噂されている。

 最も考慮すべき可能性が「布陣の変更」だ。チェルチを放出し、ボアテングが加入、そしてマリオ・バロテッリ、ジェレミー・メネズが復帰しつつあるミランがミハイロビッチ監督に布陣変更を強いる可能性は高い。シルビオ・ベルルスコーニ名誉会長の“お気に入り”である4-3-1-2を採用するのには、もってこいのメンバー構成となっている。

 チームが4-3-1-2を採用した場合、残念ながらトップ下は本田ではなくボアテングとなるだろう。もしくは、ボナベントゥーラかメネズだ。トップ下のポジション争いで本田がボアテングとボナベントゥーラに勝利することは非常に厳しいと言わざるをえない。

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