イニエスタとは異なる武器を持つアルダ
2016年を迎え、新戦力の起用が可能となったバルセロナ。ルイス・エンリケ監督は、ホームでの第19節グラナダにおいて、先発メンバーに変化を加えた。おなじみの4-1-2-3のシステムで、右SBにアレイクス・ビダル、左インサイドハーフにアルダ・トゥラン、アンカーにはセルジ・ロベルトを起用した。
ビダルとアルダは夏の移籍市場で獲得した新戦力であり、6日に行われたコパ・デル・レイのエスパニョール戦で初先発。今回がリーグ戦デビューとなった。そして、下部組織育ちのセルジ・ロベルトはアンカーとして先発。インサイドハーフが本職ながら今季は右SBやウイングも務め、今回が4つ目のポジションとなった。
まずこの試合で大きなポイントとなったのがアルダ。普段はイニエスタが務めるポジションに入ったが、アルダはまた違った形でバルセロナの中盤にアクセントを加える結果となった。
本来のイニエスタが入った場合には、プレイメーカーとしてバルサの攻撃をコントロールする存在となる。イニエスタは分類するならば、センタープレイヤーという位置付けといえるだろう。
一方で、アルダは本職がサイド。それだけにインサイドハーフのポジションから、より外を意識したプレーでチャンスを生み出していた。
ボールを持ってプレーした位置を示す「アクション・エリア」でこの両者を比較すると、イニエスタは中央のエリアで平均60%以上であり70%以上を記録することも少なくないが、この日のアルダは同エリアで56.25%となっていた。
その一方で、ファイナルサードのサイドでは15.66%を記録。対してイニエスタが今季先発した試合で、同エリアで10%を超えたのは第2節マラガ戦と第15節デポルティボ戦の2試合にとどまっている。