手放したマリノス。シティグループの関与は?
もっとも、シティ・フットボール・グループの関与があってこそ横浜FMが獲得出来た俊英は当初、G大阪にとって高嶺の花のはずだった。実はACLに出場した他国のブラジル人アタッカーもリストアップした梶居強化部長だったが、「マリノスには一年間のレンタルか、買い取りのオプションしかないという情報が入って来た。ダメもとで挑戦してみた」と交渉の舞台裏を明かす。
1月1日でレンタル移籍が終了する横浜FMにとって残された選択肢は10億円と言われる買い取りのみだった。
11月末から、本格的に動き出した獲得プロジェクトは12月末にアデミウソンサイドと仮契約を終え、1月上旬にクラブ間での正式契約という結論を見た。もちろん、G大阪への再レンタルに関して、シティ・フットボール・グループの関与はない。
名門サンパウロが生んだ俊英は、長谷川健太監督にとっても待ち人である。
ACLの敗退後、アジア初挑戦となった指揮官が出した結論は「セレソンとは言わないまでも、その下ぐらいのレベルの選手が必要」だった。世代別代表の常連でU-21まではブラジル代表の主力だったアデミウソンの獲得を相談されたという長谷川監督も「ああいうタイプのFWが必要」と話したという。
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