3.名波浩
名波浩【写真:Getty Images】
ラモス瑠偉の後を継いで日本代表の10番を背負った名波は、初めてのW杯出場となった1998年フランス大会にエースとして参加。クラブレベルでは2度のJリーグ優勝などジュビロ黄金期を牽引し、ベストイレブンを4度受賞した。さらにイタリア・セリエAでのプレーも経験している。
2008年の現役引退後はしばらく解説者を務めていたが、2014年9月にペリクレス・シャムスカ氏からチームを引き継ぐ形でシーズン途中にジュビロ磐田の監督となる。就任1年目のリーグ戦9試合を2勝5分2敗で終えたが自動昇格圏には届かず4位フィニッシュ。さらにJ1昇格プレーオフではモンテディオ山形のGK山岸範宏に劇的なゴールを奪われて目標に届かなかった。
しかし2年目の2015年は大きな変貌を遂げる。選手達と緻密なコミュニケーションを重ねて信頼を獲得した名波監督は、チームを戦える集団へと成長させ、全員の力を最大限に引き出すことに成功。最終的には80ポイント以上を積み上げてJ1自動昇格の権利をつかんだ。
対話を重視し、固い絆を築いていく指導法は選手の意識を劇的に変えた。誰もが指揮官への信頼を口にし、外国人選手からのリスペクトも集める。トップレベルでの経験は浅いが、魂で指導するスタイルを確立して名将への階段をのぼろうとしている。
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