毎年恒例の負傷問題
悲願のリーグ制覇へと突き進みたいアーセナルだが、今季も毎年恒例の悩みに頭を抱えている。それは、選手の負傷トラブルだ。
今季開幕後はほぼ全ての主力選手が負傷欠場を経験するなど、ベストな人選がなかなか揃わない。実際、チェルシー戦(0-2)はDFペア・メルテザッカーが欠場し、ウェスト・ブロムウィッチ戦(1-2)はサイドハーフが不在で本来は左サイドバックのキーラン・ギブスが穴を埋めるなど、敗戦した試合には少なからず欠場者がいる。0-4と大敗したサウサンプトン戦はサンチェスが欠場していた。
この負の連鎖を断ち切らない限り、例え主力選手の欠場が1試合だけであってもそれがシーズンを左右する試合であれば取り返しのつかない事態にもなる。
ヴェンゲル監督は、特定の選手への過度な負荷を軽減し、ある程度のターンオーバーを敷けるだけの戦力を冬の移籍市場で整えなければならない。
夏の移籍市場でポイントとなっていたセンターフォワード、センターバック、ボランチは引き続き補強必至なポジションである。
CL決勝トーナメント1回戦ではこれまで何度も苦杯を舐めてきたバルセロナが相手だ。5シーズン連続でベスト16の壁を越えられていないアーセナルに立ちはだかった強敵との一戦に向けて、チームの層を厚くしておきたい。
もちろん、予測不可能なリーグ後半戦に向けて新たな風をチームに吹かせることは一層の競争力を生むことになる。ここ数シーズンで最もリーグ優勝に近づいているだけに、適切な補強は悲願の戴冠を手繰り寄せる重要なファクターとなるだろう。
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