監督は「技術と戦術は通用する」。目標はベスト8進出
日本とタイは1月16日に対戦する。地力では日本が上回るが、タイの個々のテクニックもあなどれない。基本のフォーメーションは4-3-3。頼りになるストライカーはいないが、全員が流動的にポジションを変えながら攻撃を組み立て、どこからでも得点を狙えるスタイルを作り上げてきている。
日本はプレッシャーをしっかりとかけ、サイドで起点を作らせないようにしたい。ピーラパットにチャナティップらの中盤が絡んだ左サイドの攻撃は特にケアすべきだ。
一方で、タイはボールを奪われてから守備への切り替えが若干遅くなる時がある。日本はボールを奪ってからの速攻、または緩急の差などを駆使してチャンスをつかみたい。漫然とした一本調子の攻撃を繰り返していると、タイのペースにはまってしまう恐れがある。
キャティサック監督は「技術と戦術は通用する。あとはコンディションをどれだけ上げられるか」と話し、少なくとも勝ち点5の獲得、グループステージ突破を目標にする。
日本に関しては、「高い組織力があり、もっとも準備をして臨まなければいけない」と警戒する。ただ、日本が12月に行ったイエメン、ウズベキスタンとの試合に関しても情報を入手しており、タイが対戦する相手の中では一番データを蓄えていると見られる。
同監督は2013年からU-23世代を率いてSEA Games、アジア競技大会などの大会に臨んできた。チャナティップら一部の選手は2年近く代表としての経験をともにしており、準備の不十分さを指摘する声に対して「心配する必要はない」と言っている。さらに同監督は、今大会のメンバーを「これまででベストのチーム」と評し、「選手たちにもそれを証明してほしい」と奮起を促す。
タイは日本の他、1月13日にサウジアラビア、19日に北朝鮮と対戦する。既に東南アジアでは実力的に頭一つ抜けだしたタイが、アジアの強豪相手にどんな勝負を繰り広げるのか。さらなる高みに向けて、機は熟している。
【了】