中盤、サイドを中心に魅力あるメンバーが集結
U-23タイ代表のキャプテンに指名されたチャナティップ・ソンクラシン(BECテロー・サーサナ)は、いまやA代表でも中核の選手となっている。高い足元の技術と小柄な体に似合わぬフィジカルでマークを引きつけ、味方のチャンスを演出。チャンスとあればスピードに乗ったドリブルでゴール前に攻め上がる。
日本は左右の両足から放たれる力あるミドルシュートにも注意したい。昨シーズンは怪我もあって本調子とはいかなかったが、チームのキーマンであることは変わりない。
左サイドバックのピーラパット・ノートチャイヤ(BECテロー・サーサナ)はキープ力があり、縦への鋭い突破、意表を突いたインサイドへの仕掛けには要警戒だ。A代表ではティーラトン・ブンマタン(ブリーラム・ユナイテッド)の控えに甘んじているが、攻守にわたって高い能力を持っている。
フランス生まれの右サイドバックのトリスタン・ドー(BECテロー・サーサナ)は、2015年にシンガポールで行われたSEA Games(東南アジア競技大会)ではまだ控えだったが、その後のW杯2次予選では、それまで右サイドバックを定位置としていた同じU-23代表のナルバディン・ウィーラワットノドム(ブリーラム・ユナイテッド)からスタメンの座を奪うなど活躍を見せている。
ディフェンス、中盤もこなすタナブン・ケーサラット(BECテロー・サーサナ)は、ボール奪取と優れた状況判断が持ち味で、守備のキーマンの一人となるだろう。彼もA代表の常連。MFティティパン・プアンチャン(ムアントン・ユナイテッド)は、2015年は若手中心の所属チームの中で主力として奮闘しリーグ2位に貢献、A代表にも招集されている。
12月、FC東京の練習に参加したU-19タイ代表キャプテンのMFウォラチット・カニットシリバンペン(チョンブリ)も最終の23名に残った。トラップ、ドリブル、シュートと全てにおいて高い能力を持ち、将来が楽しみな選手だ。2012年にはチョンブリが提携するJリーグのヴィッセル神戸に短期間、留学している。
その他にも、タイ人らしからぬボールタッチとその風貌でタオジーニョの愛称を持つMFタナシット・シリパラー(バンコク・グラス)、ディビジョン1(実質2部リーグ)で首位を独走して優勝したポリス・ユナイテッドでリーグ戦チーム一のアシストを記録したMFパコーン・プレムパック、体は小さいがクリエイティブなプレーが持ち味のMFサハラット・ガンヤーロート(チェンライ・ユナイテッド)など中盤、サイドを中心に充実したメンバーが揃った。