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アジア 9年前

豪州を賑わす『明』と『暗』の話題。連盟とファンの対立とリオ五輪目指す“オリルーズ”の挑戦

text by 植松久隆 photo by Getty Images , Taka Uematsu

クリスマスの翌日に掲載されたひとつの記事

 クリスマスの翌日、12月26日。当地はボクシング・デーの祝日で国中がセール品を買い求めてのショッピングに浮かれる。そんな日のサッカーファンの浮かれ気分を吹き飛ばしたのが、『デイリー・テレグラフ』紙に再び掲載されたスポーツジャーナリストのレベッカ・ウィルソン氏の署名記事だった。

 見出しの「Football’s fading star」からしてそうだが、今回の内容も前回同様にサッカーファンを大いに刺激する扇情的なもの。ここまで来ると彼女の意図は、サッカーファンを刺激して何とか過激な言動を引き出そうとする一種の炎上商法としか思えなくなってくる。

 その記事を要約すれば、「今季、観客動員のみならず視聴率も低迷するAリーグは他のフットボール・コード(※)とは勝負にはならない。サッカーが世界のスポーツだとか言って欧州サッカーの動向ばかり気にする前に、Aリーグをテレビ観戦しなさい。さもないと、いずれはテレビ放映すら無くなり、サッカーは豪州の地から駆逐されるわよ」というようなもので、正直中身は薄い。

(※筆者注:いくつもの『フットボール』が混在する豪州では、自分がどのフットボールを支持、愛好するかを“code”という単語を使って表現する。例えば、『What is your code?』と聞かれれば、「どのフットボールをサポートしているんだい」という問いになる)

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