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セリエA 9年前

インテル、新会長3季目で主役に舞い戻る。長友はチーム唯一の課題を解決できるか【欧州主要クラブ中間査定】

シリーズ:欧州主要クラブ中間査定 text by 編集部 photo by Getty Images

診断

欧州主要クラブ中間査定:インテル編
インテルの前半戦主なフォーメーション

補強結果診断 A

 基本布陣に名を連ねた11選手のうち、イカルディ、メデル、長友、ハンダノビッチ以外の7名が新戦力という大改革を敢行。現状、その効果は十分に発揮されたと言ってよいだろう。

 とりわけ守備陣の補強は大当たりだった。ミランダ、ムリージョはGKハンダノビッチとともに、セリエA最高の守備陣を形成している。前線でも主軸となるヨベティッチに加えて、ペリシッチ、リャイッチ、ビアビアニーを獲得しマンチーニ監督が志向するサイドアタックへの戦力が整った。

 移籍金3100万ユーロ(約40億円)を費やしたコンドグビアが未だ本来のプレーを見せていないことは気にかかるが、補強戦略全体としては好評価に値する。

 また大型補強を敢行したものの、コバチッチ、シャキリ、エルナネス、アルバレスを高額で放出したことで、単年でみれば収支は137万ユーロ(約18億円)の黒字であることも評価できる。ただし、買取義務付きのレンタルで獲得した選手も多いため、今冬と来夏の資金を前借りした形となっている。

総合診断 A

 セリエA最小失点を誇る守備陣が安定をもたらし、リーグ戦では冬の王者に立っている。攻撃面も新加入選手がフィットし始めたことで、試合を追うごとに改善されている。欧州大会もないことで、スクデット(リーグ優勝)争いの本命に踊りでた。

 上述した資金を前借りした関係で、来夏のCL出場はクラブ財政を考えても至上命題といえる。しかし、堅固な守備と強力な個を持ったインテルが今後大崩するとは考えにくく、むしろ更に成長を期待できるといえるだろう。

 長く低迷期を過ごしてきた“ネラッズーロ(青と黒を表すインテルの愛称)”だが、エリック・トヒル新会長のもと新たな黄金期を築き上げる準備はできている。

【了】

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